■上野発仙台行
2024/01/24
新幹線の救済列車として、東京発仙台行の普通列車が運転されたようです。もっとも各駅停車ではなく、新幹線停車駅のみ停車する快速のようなものだったらしい。
私の世代だと、子供の時分すでに東北本線の普通列車は黒磯で分断されていましたので、それを上回るほどの時代の遡り様。
ただし──常磐線経由なら普通列車の 上野発、仙台行 がありました。朝と昼に下りのみ1本ずつ、旧型客車に郵便車を連結し、先頭はEF80。
国電区間以外は正真正銘の各駅停車、その割に朝の1本は所要8時間少々で走破しており、意外と速い!?

上野発仙台行普通列車の最終日〜昭和57年11月15日改正前日
今さら言うまでもなくJRに毎度思うのは、事故発生時の対応や決断が遅いこと。
在来線に救済列車1本走るせるのもいいが焼け石に水、新幹線を30分ごとでも折り返し運転する発想がない (いや決して、ないわけではないと思うのだが)。
今回は現場が大宮駅近くだったために新幹線を大宮折り返しとするのは難しかったらしいとはいえ、
それなら誰でも思いつく小山、宇都宮、せめて在来線直流区間内の那須塩原でも早々に折り返し運転を始めれば、だいぶ状況は変わるわけです。
車両はともかく乗務員のやりくり、線路の進路設定や信号システムなど何重にもフェイルセーフが働いていて、おいそれと変更・対応できないのかもしれませんが、
臨機応変という言葉が無いのかと思うほど頭が固すぎ。
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客側も問題があって、在来線が結構速い (むろん新幹線には敵わないが) ことを知らなかったり、
それこそ「那須塩原まで鈍行(死語)に乗って行けなんて、馬鹿にしてるのか」と怒り出したり。
JRのアナウンスの仕方にもよるでしょうが、普通列車に3時間乗るよりも、いつ動くともわからない (少なくとも復旧に3時間以上かかるのが確実な) 新幹線を待ち続ける人がとても多い。
他の選択肢を考えることができない、もはや新幹線依存症か。
またこの期に及んで「車内清掃されてない」などとクレームする輩も必ず出てくるので、
清掃員の手配が付かないと折り返し運転に踏みきれないとか、そういう事情もあるんだろうと思います。
結局は「今が平常時なのか異常時なのか、異常時ならどう振る舞うべきか」の分別がつかない人間が増えているんでしょうね。客も、JR社員も。
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