■駅のホームの話(その2)
2009/11/01
島式2面3線
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東京近辺ではしばしば見るものの、全国的にはレアな部類に入りそうなのが、島式の2面3線。基本は島式ながら、中線を設けて折り返し列車に対応します。
中線は左右両側にホームが接しているのが特徴です。
思いつくまま挙げると、京浜東北線の東十条、蒲田、桜木町(中線がY線)、総武線の幕張、都営新宿線の岩本町、大島、東京メトロ東西線の東陽町、用途はやや異なりますが丸ノ内線の中野坂上などで見られます。
近場では、常磐線・東京メトロ共用駅の綾瀬がこの形で、都心から金町へ帰るときに綾瀬止まりの電車に乗ると、綾瀬では中線に到着します(一部、主本線に着いて引き上げる電車もあります)。
このとき、まずは左側=金町方面のホーム側のドアを開けて客を降ろします。降ろし終わるとドアを閉めて、
今度は反対側のドアを開けて都心方面への客を乗せ、折り返していきます。
乗車客、下車客、乗り継ぎ客のいずれにも階段の無用な昇降が一切発生せず、電車の引き上げ・入換も不要ながら誤乗防止対策にもなっていて、子供心に「よく出来てるなぁ」と思ったものでした。
現在は北綾瀬行の乗換がある関係で、到着と同時に両側のドアを開け(金町方面へ後続の電車に乗り継ぐ客は左から、北綾瀬へ行く客は右から降りる)、降車が終わると左側を閉める形になっています。
北綾瀬行の運転が始まった当初、北綾瀬行の専用ホームが完成するまでは、中線を北綾瀬行が使用することになり、本線の折り返し列車は主本線に発着して引き上げる形を採ることになりました。
せっかく良い配線だったのに、いちいち引き上げるなんて効率悪いなぁ・・・なんて思いましたね (北綾瀬行の合間を縫って、中線で折り返していた電車も希にありましたが)。
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切り欠きホーム (綾瀬駅の例)
−−−−−−−−−−−>−−−−金町方面
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−−<−−−−−−−−>−−−−中線
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■■■■■■−<−>−−北綾瀬行
都心方面 −−<−−−−−−−−−−−−−
綾瀬駅の構造を知らない方は、上の話で少し混乱されているかも知れません。「北綾瀬行はどこから発車しているの?」
実は綾瀬にはもう一つのギミックがあり、切り欠きホームというものが存在します。
文字通りホームの一部を切り欠き状にして、行き止まり式の線路を敷いたものです。
ですので、普通に考えたらあり得なそうな1面3線とか1面4線というものが、世の中には存在します。
切り欠きホームは、日本一長いホーム(現在はどうかな?)の京都駅などでもお目にかかれますが、
基本的には電車の編成が短い線区で特に有効なレイアウトで、近年の短編成化とバリアフリー
(階段なしで乗換が可能、またホームの数だけエレベーターを設置しなくてならないので、ホーム数=エレベーター数=保守コストを減らす意図もある) もあり、
最近また見直されているようです。
そういえば、かつて東武の北千住も広大な切り欠きホームでした。あのレベルまで行くと「お化け配線」などと宣われていましたね。
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